解説:求人効果を高める方法(前編) 介護業界の人不足問題への正しい認識と頭の切り替え
前編では
1.なぜ介護業界は人不足なのか?
2.求人に対する頭の切り替え
についてお話ささせていただきます。
↓音声解説はこちら
皆さんの介護事業所ではどのように求人をされていますか?
・人がいない
・募集しても来ない
・就職してもすぐに辞める
このようなお悩みはありませんでしょうか?
今回は、このようなお悩みがある介護事業所に向けて、効果的な求人方法について解説していきます。
とはいうものの、魔法のような方法ではありません。
少し厳しめの内容になるかもしれませんので、ご了承いただければと思います。
前編では
1.なぜ介護業界は人不足なのか?
2.求人に対する頭の切り替え
についてお話ささせていただきます。
解説内容の全文掲載
皆さんの介護事業所ではどのように求人をされていますか?
・人がいない
・募集しても来ない
・就職してもすぐに辞める
このようなお悩みはありませんでしょうか?
今回は、このようなお悩みがある介護事業所に向けて、効果的な求人方法について解説していきます。
とはいうものの、魔法のような方法ではありません。
少し厳しめの内容になるかもしれませんので、ご了承いただければと思います。
お話しする内容は6つです。
1.なぜ介護業界は人不足なのか?
2.求人に対する頭の切り替え
3.求人広告 広告効果を高める方法
4.人材紹介 良い人に来てもらうために
5.タイミーやカイテクの効果的な使い方
6.本気で求人コストを下げるためには
前編、中編、後編の3つに分けて解説させていただきます。
まずは
1.なぜ介護業界は人不足なのか?
2.求人に対する頭の切り替え
についてお話ささせていただきます。
1.なぜ介護業界は人不足なのか?
まず、介護業界にはどうして人がいないのだろうか?
というシンプルな疑問からスタートします。
介護業界は3Kの仕事だ!とか、やりがい搾取だとか、給与が少ないだとか、
マスコミはいろいろなことを騒ぎます。
このようなステレオタイプの報道を鵜呑みにしないことから始める必要があります。
まずは、3Kの仕事 について。
3Kとは、きつい、汚い、危険の頭文字から名づけられた名称です。
きつい … きついについては確かにそうだと言えますが、他の業界でも同じです。
汚い … 排泄物の処置や感染症のリスクを考えると、確かに汚いと言えるかなと思います。
危険 … 危険については、かなり低い業種ではないかなと思います。主に建築業で使われる言葉ですよね。
つまり、3Kはイメージであって、現実ではありません。
ということで、実は3Kではなく1Kまたは2Kの仕事と言えます。
続いて、やりがい搾取 について。
介護はやりがいのある仕事だと言えますが、搾取というのはどういうことでしょうか?
サービス残業があったり、長時間労働が常態化していたり、休みの日にも出勤要請が来たり、電話がかかったり。
こういう職場である場合は、やりがい搾取と言えると思います。
そうでない場合は、この言葉は当てはまりません。
皆さんの介護事業所ではいかがでしょうか?
続いて、給与が少ない について。
2000年に介護保険制度が始まった時は、確かに給与が少ないといって良いかなと思います。
それから25年以上が経過し、処遇改善加算により、介護職の給与は大幅に上がりました。
よく、他業種との給与格差についてマスコミが報道していますが、そもそも他業種の給与はどのように計算されているのでしょうか?
もし、上場企業の業界平均給与と比較しているなら、これはとんでもないことになります。
多くの介護職の方は、小規模から中規模の介護法人に就職されていると思います。
言ってみれば中小企業なわけですね。
つまり、地元の中小企業と給与を比較するのが、本来のあり方です。
ハローワークや求人サイトで、地元の他業種の中小企業の給与を調べてもらえればわかりますが、実はあまり大差がない状況になってきています。
ちなみに、上場企業の平均給与の算定の仕方ですが、実は「正社員のみ」で計算されています。
人数の大半を占める、パート社員、委託社員、契約社員、派遣社員等の給与は計算に含まれていません。
これらを計算に入れると、上場企業の平均給与はかなり下がってくるものと思われます。
最後に、介護業界に本当に人はいないのか? について。
全国の介護職員の数は、なんと200万人超です。
ある程度飽和してきていますが、200万人もいる業界というのはあまりなく、業界的にも上位に当たります。
すなわち、介護業界に人はたくさんいるのですよね。
では、なぜ不足しているのか?といえば、介護事業所の作りすぎということになります。
介護事業を行うためには、人員基準を順守する必要があります。
つまり、介護事業所が新設される度に、人が必要になってきます。
新規事業には人が集まりやすいので求人は楽なのですが、その分、周囲の介護事業所の退職が起こり人不足となります。
新設で人を集めたとしても、1年後には他の事業所の新設で、自分たちの職員が転職することになるわけですね。
お客様、すなわち要介護の高齢者の数は今後ますます増えていくため、どんどん新規事業を立ち上げたいのはわかるのですが、地域人口から考えると、働く職員数は既に飽和して、限界が来ている状況なのですね。
つまり、働く職員の数は変わらずに、新規事業所だけが増えていく。
そのために、取り合いの状況は続いていく、ということになります。
自分たちで、人不足の状況を作り続けている、というのが、介護業界の人不足の現状です。
2.求人に対する頭の切り替え
介護事業の経営者とお話をしていると
・求人を出せば、すぐに人が来てくれる、と思っている(ジャストインタイム)
・最小のコストで、最大の効果を期待している
・ハローワークは無料なので基本
という現状があります。
介護事業の黎明期(れいめいき)には、このような考え方でも全く問題がありませんでした。
しかしながら、現在は、このような考え方は化石に近い考え方となってきています。
まず、介護職は「仕事の隙間を作りたくない」という現状があるという認識が大切です。
ハローワークは、実質的に転職しないと使えない仕組みです。
退職前では求職票を出してもらえません。
だって、ハローワークは雇用率を上げる場所であって、退職前という事は現在仕事があるのですから。
多くの介護職の方は、転職先が決まってから、退職の意思を伝えてきます。
つまり、ハローワークに行く必要がないのですよね。
若い人になると、ハローワークって何?という人も増えてきています。
ハローワークは、比較的年齢が高い方をターゲットにする場所と考えておくとよいでしょう。
次に、求人のための年間予算を取っているところがほとんどない。という状況。
先に述べたように、介護業界で働く人の数は飽和しています。
つまり、小さな求人広告を出したり、ハローワークに求人を出せば、ジャストインタイムで人が来てくれる時代ではありません。
広告で募集をかけるなら、最低でも、毎月10~20万円程度の予算を「かけ続ける」必要があります。
これは後ほど解説をさせていただきます。
よく、「まわりの介護施設と同じくらいの給与を出しているのに、どうして来ないのだろう?」と言われる方がいるのですが、
逆に言えば、「同じ給与であれば、どうしてあなたの介護事業所で働こうと思うのですか?」ということになります。
これに答えられない場合は、人が来る理由がありません。せいぜい、通勤距離ぐらいかなと思います。
時給を10円や20円程度上げて、月給を1000円や2000円上げて、「うちは給与を高くしている」という経営者の方もおられるのですが、その程度ではほんの誤差程度です。
最低自給の上昇より、他業種の給与も大幅に上がりました。
そして、他業種も人不足なため、求人はたくさんあります。
すなわち、介護業界だけでなく、他業種とも人を取り合う必要があるのですね。
もし、給与の差で人を引っ張りたいのであれば、時給で100円以上、月給で3万円以上はないと、目に入らないのではないかと思います。
給与以外の部分で、就職したくなる仕組み、就職すると離職しない仕組みを作っていかなければなりません。
その上で、求人を行っていくと、求人効果が高まっていきます。
こちらについては、また、違う機会でお話をさせていただきます。
関連情報
介護職員数の推移の更新(令和6年分)について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_67507.html
介護職員数の推移のグラフ(平成12年度~令和6年度)
https://www.mhlw.go.jp/content/12004000/001615603.pdf

中編・後編はこちらからご覧ください
→ 続きはこちらからご覧ください。
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