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【保存版:介護の雑学】「敬老の日」と「老人の日」由来と歴史と、今後のあり方

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【介護の雑学】「敬老の日」と「老人の日」由来と歴史と、今後のあり方

本日、2026年9月21日は敬老の日です。
皆さまの介護事業所においても、この1週間ぐらいの間で、敬老会等の行事を行われているのではないかと思います。

■日本独自の「敬老の日」

さて、この敬老の日ですが、その文字の意味からも「老人を敬う日」といえます。
これ、実は日本独自のイベントなのですよね。

こちらのサイトでは、世界の敬老の日が5つ紹介されています。

敬老の日の豆知識(郵便局)
https://www.shop.post.japanpost.jp/column/keirou/keirou_world.html

しかしながら、祖父母への軽いイベントであり、祝日にまでなっているのは日本のみです。

これは、江戸時代に儒教的要素(朱子学・陽明学など)を政治に取り入れたのがきっかけと言われています。

長幼の序:年齢の上下で、明確な順序や礼儀があるとする考え方。年長者を敬い、従うことが美徳。
孝行:親や祖先を大切にし、敬う心。家族の中の縦のつながりを尊ぶ。

ちなみに、韓国も儒教思想の国ですが、「高齢者を敬うのは当たり前」という思想が強いため、特別な風習はないそうです。

■日本の「敬老の日」「老人の日」の由来と歴史

では、日本ではどのように「敬老の日」が生まれたのでしょうか。
また、「敬老の日」と「老人の日」という、2つの日があるのはなぜでしょう?

調べてみると、聖徳太子やら、元正天皇やら、養老の滝やら云々の由来が出てきますが、こちらは全て後付けでしょう。
敬老の日のお祝い行事や贈り物といった「ビジネス」を行う人たちが、探し出してきたものと思われます。

「敬老の日」の起源ですが、昭和22年(1947年)に、兵庫県多可郡野間谷村(現在の多可町)で開かれた「敬老会」が始まりとされています。
昭和20年(1945年)に大東亜戦争(太平洋戦争)が終結となり、その戦争を支えた高齢者への感謝と長寿を願って、9月15日を「としよりの日」として敬老会を開いたのが由来となります。
9月は農作業が一段落する農閑期で、人が集まりやすかったために、この日になったと言われています。
この取り組みが全国に広がっていきます。

昭和25年(1950年)、9月15日を「としよりの日」にする敬老・福祉の県民運動が開始されます。

昭和26年(1951年)、中央社会福祉協議会(現:全国社会福祉協議会)が全国運動を提唱します。
9月15日から9月21日までの1週間を運動週間として、「老人を敬い慰め、励ますとともに、老人福祉に対する国民的理解を促進し、老人自身もまたその立場を自覚し、新しい社会建設に参加する」ことをうたって、様々な活動が推進されました。

昭和28年(1953年)、老人福祉法が施行されます。
この施行時より、第五条に「老人の日」と「老人週間」が規定されています。

(老人の日及び老人週間)
第五条 国民の間に広く老人の福祉についての関心と理解を深めるとともに、老人に対し自らの生活の向上に努める意欲を促すため、老人の日及び老人週間を設ける。
2 老人の日は九月十五日とし、老人週間は同日から同月二十一日までとする。
3 国は、老人の日においてその趣旨にふさわしい事業を実施するよう努めるものとし、国及び地方公共団体は、老人週間において老人の団体その他の者によつてその趣旨にふさわしい行事が実施されるよう奨励しなければならない。

ここで9月15日の「としよりの日」が「老人の日」という名称として正式決定します。
また、9月15日から9月21日までを「老人週間」として活動していくことも、法律で定められました。

昭和41年(昭和41年)、9月15日の「老人の日」が国民の祝日として「敬老の日」と改称されました。

平成15年(2003年)、「国民の祝日に関する法律」が改正され、「敬老の日」が9月15日から9月の第3月曜日へと変更になりました。

このため、9月の第3月曜日が「敬老の日」で祝日となり、元の9月15日が老人福祉法に基づき「老人の日」となっています。

「敬老の日」と「老人の日」と2つの日がある理由、9月15日から9月21日まで「老人週間」としてイベントが開催される理由は、このような歴史の流れによるものです。

■敬老の日のお祝いは果たして嬉しいのか?いつからが「老人」なのか?

さて、時代が移り変わり、平均余命も健康寿命も大幅に伸びてきました。

老人福祉法ができたあたりの、昭和30年(1955年)の平均寿命(0歳の平均余命)は、男性63.6歳、女性67.75歳でした。
現在の令和7年(2025年)の平均寿命(0歳の平均余命)は、男性が81.35歳、女性が87.33歳と大幅に伸びました。

日本の法律上では、高齢者は65歳以上と定義されています。
65歳~74歳が前期高齢者、75歳以上が後期高齢者です。

介護業界で働いていると、要介護認定を受けた方々のみへの対応となるため、勘違いしがちなのですが

年代別の要介護認定率を見てみますと

・65~69歳 2.8%
・70~74歳 5.7%
・75~79歳 11.3%

となっています。
つまり、前期高齢者は既に高齢者とはいえない、ということがデータからもよくわかります。
後期高齢者であっても80歳までは約9割の人が、介護サービスを全く使わずに元気に生活をされています。

つまり、高齢者の定義がずれてきているのですよね。
すると、「敬老の日」を祝ってもらって、果たして嬉しいのだろうか?という問題が出てきます。

サザエさんに登場する波平さんも、ドラえもんに登場するのび太のおばあちゃんも、年齢は50代です。
日本人は、とにかく若く健康でいられる時間が長くなりました。

人は「年をとった」と思うことはあっても、「年寄りになった」と思うことはない

という名言があります。
この認識はとても重要です。
免許返納を、断固として拒否するのも、この気持ちがベースとなります。

おそらく自宅での日常では、「孫からのお祝い」以外で、喜ばれることはあまりないのではないかと思います。
(逆に失礼になってしまう時代ですね)

介護施設においては、要介護認定されている「高齢者」ということで、「敬老会」ということでお祝い会が行われます。
このお祝いしてくれる「気持ち」は、確かに嬉しいものでしょう。

ただ、この「敬老会」を開かれることで、「自分は高齢者なんだ」という認識を持たれてしまうかもしれません。

ぜひ、介護業界で働く皆さまは、「敬老」の意味を、「老人を敬う」のではなく、儒教の長幼の序の本来の意味である「人生の先輩を敬う」という認識を持って、お祝いの会を開いていただければと思います。

ということで、本日は「敬老の日」に関するうんちくのお話でした。

利用者さん、入居者さんの、ますますのご健康と長寿を願って、お祝いさせていただきます。

関連情報

老人福祉法
https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000133

○国民の祝日「敬老の日」の設定について(昭和41年6月25日)
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00ta4232&dataType=1&pageNo=1

「老人の日・老人週間」キャンペーン(内閣府)
https://www8.cao.go.jp/kourei/kou-kei/elderly.html

令和8年「老人の日・老人週間」キャンペーンについて(全国社会福祉協議会)
https://www.shakyo.or.jp/bunya/kourei/week/index.html

令和8年「老人の日・老人週間」キャンペーン要綱
https://www.shakyo.or.jp/bunya/kourei/week/yoko2p.pdf

敬老の日の豆知識(郵便局)
https://www.shop.post.japanpost.jp/column/keirou/keirou_world.html

年代別の要介護認定率
https://kaigooutbrain.com/1922/


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